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メッセージ
平成28(2016)年度から能登町と能登高校が協働し、能登の里山里海を学びのフィールドに、「地域資源を生かした高校生の探究的な学びと成長が、地域の今とこれからに活力を与える」ことを目的として取り組んでいます。
その背景には、少子化に伴う生徒数の減少によって高校の統廃合が行われ、町内唯一となった高校の存続と発展を願う町民の思いがあります。高校は、地域社会、行政、企業をつなぐハブとなり、地域人材の育成と町の未来にとても重要な役割を担っています。
「地域の子どもを地域で育てる」ことがモットーで、能登高校魅力化プロジェクトによって地域の問題を自分事として考える若者が増え、能登が持続可能な地域となる事を目標としています。
多くの生徒たちは「地元には魅力や楽しみが何もなく、都市部に出て生活したい」という思いを持っています。一方で能登に都市部にはない魅力や楽しみを求めて移住・定住する大人がいるのもまた事実です。能登町でも魅力的な仕事ができ、満足した生活ができるという肯定感を生徒たちに伝えてくれる、そのような県内外や都市部の人たちとマッチングできたらと考えています。
具体的にはこんなことをしています
本プロジェクトでは公営塾「まちなか鳳雛塾(ほうすうじゅく)」の運営、高校と地域をつなぐ魅力化コーディネーターの配置、地域と密着して取り組む地域課題解決型探究学習の実施支援、生徒の発表の場の提供など、さまざまな取り組みを行っています。
能登町の総合戦略の中で、SDGsに関して本プロジェクトは、ゴール4「質の高い教育をみんなに」、ゴール11「住み続けられるまちづくりを」など5つのゴールを目標にしています。また、高校生の学びの中にSDGsの理解と実践を組み込み、生徒たちがSDGsを意識した考え方を持てるようサポートしています。
なお、国連大学サステイナビリティ高等研究所や地元のSDGs実践企業による講義などから、生徒にSDGsを基礎から学んでもらっていますが、高校生にとって「身近なSDGsとは何か?」という理解が進み、それを実践できるのだろうかということが、いま抱えている悩みです。
活動してみての手応えや反響など
地域からの応援の声や、「高校生の活動の手助けをしたい」、「一緒に商品開発をしたい」など、協力したいというさまざまな声が寄せられています。また、これまで多くのメディアに取り上げてもらい、この取り組みを広く知ってもらうことができました。
今後の活動や目標、夢
能登の里山里海は世界農業遺産に認定され、後世に残していく価値の高い自然と伝統的な生活があるとされています。しかし、地域の人口減少は続き、生活様式や伝統文化を受け継ぎ守っていくのが難しい状況となっています。本プロジェクトによって地域の持続性を自分事として考えられる若者が増え、能登が持続可能な地域となる事を目標としています。
お願いしたいこと
現在は大学や地元企業との連携が多いですが、今後は能登町に魅力を感じてくださった県内外や都市部の企業・団体の方々が、できればリモートワークや二拠点居住など、能登町に長く滞在して、客観的・俯瞰的な視点から能登町の魅力を生徒たちに伝えてくれることを希望しています。
協力できること
- 高校生との対話・協働の場の提供
- 町内に存在する有形無形の地域資源に触れるためのアテンド
- ワークスペースの確保
- その他、町が協力できる範囲の場所・人手の提供
募集について
募集の期間は特に設けておりませんが、生徒数の少ない高校ですので同時に複数の企業・団体の対応は困難です。私たちの活動に興味を持っていただけましたら、まずはどのような形で協働できそうか、ご相談したいと思います。
活動実績
- 2016年 能登町が運営する学習塾「まちなか鳳雛塾」を開塾
- 2018年 地域課題探求「鳳雛ゼミ」開始
- 2020年 能登高校授業にSDGsを取り入れる、能登高魅力化コーディネーター設置
- 2021年 「地域留学生」を全国から受け入れ開始